周産期のこころのケア[オンデマンド版] ――親と子の出会いとメンタルヘルス
永田雅子著(2,000円+税)ISBN978-4-904536-19-3◆本書は,周産期心理臨床に長年携わってきた臨床心理士によって書かれた,入門の1冊です。
周囲に望まれなかった妊娠,夫婦の不仲,分娩時の異常,長い不妊治療の末の妊娠,早産,死産,障害のある子を産むことなど,親子には,それぞれ固有の物語 があります。NICUや周産期医療まで親子がたどってきた道のりに思いをはせながら,目の前の親子を抱えていくことが「周産期のこころのケア」では一番重 要なことだと著者は言います。
同分野にかかわる心理スタッフだけではなく,助産師,看護師,産科医など必読。
危機への心理支援学――91のキーワードでわかる緊急事態における心理社会的アプローチ
日本心理臨床学会監修
日本心理臨床学会支援活動プロジェクト委員会編(3,000円+税)ISBN978-4-904536-14-8◆大規模な自然災害や社会を揺るがす事件や事故はもちろんのこと,身の回りの個人的な喪失や悲嘆など,〈危機〉は人の人生に大きな影響を与えます。
家族や友人,地域などの支援により多くは回復をしていきますが,トラウマの種類や本人の性格特性や置かれた環境によっては重篤な精神症状に陥る場合も少なくありません。
本書は,こうした危機と,危機への心理支援に関する91のキーワードを詳しく解説したものです。
執筆には,この分野で活躍する第一級のスペシャリストたち。
日本心理臨床学会監修,同学会 支援活動ブロジェクト委員会編集による本書は,これからのクライシスへの支援の基本図書となるでしょう。
大学・大学院などのテキストにもおすすめします。