臨床心理検査バッテリーの実際 改訂版
高橋依子・津川律子編著(3,000円+税)ISBN978-4-86616-177-8◆【好評につき改訂版を刊行!】本書は,多くの臨床心理検査と,さまざまな対象年齢,臨床現場に即したテストバッテリーの考え方とその実践を,多彩な事例を通してわかりやすく描いたものです。執筆には,それぞれの臨床領域で心理検査を活用している第一人者に依頼しました。
いろいろな臨床場面があるなかで,実際にどのような検査バッテリーが組まれ,活用されているのか,それを知ることはあまりありません。ですが,この本では,心理検査の理論と職人技とが織り成す高度な専門性の世界をさまざまな面からひも解いていきます。
初学者だけでなく最前線で活躍する臨床家までの,あらゆるレベルの読者それぞれにとって,多くのヒントが散りばめられた1冊になりました。
対象関係論の源流――フェアベーン主要論文集
W. R. D. Fairbairn著、相田信男監修、栗原和彦編訳(5,000円+税)ISBN978-4-86616-031-3◆「対象関係論」という言葉を初めて用い,フロイト以後の精神分析学の理論的な整備と発展に大きく寄与した独創的な臨床家フェアベーンの主要論文集。
フェアベーンは,フロイトやクラインの主張に対して,「リビドーは一義的に快楽を求めているのではなく対象を求めている」「こころの基本的なポジションは常にスキゾイド的なポジションである」と主張した。
臨床経験に根ざした独自の視点から,より治療的・臨床的な道具としての精神分析を目指した孤高の精神分析家の思索を辿る。
こころの原点を見つめて──めぐりめぐる乳幼児の記憶と精神療法
(クリニック小倉)小倉清・(西南学院大学)小林隆児著(1,900円+税)ISBN978-4-904536-99-5◆治療の鍵は,乳幼児期の記憶。その記憶は,人間の一生に深い影響を与える。本書は,児童精神科医として稀代の存在である小倉と,発達障碍の臨床実践・臨床研究において第一人者である小林による論文・対談を収録した1冊である。「乳幼児期のことを思い出して、ああだったこうだったと言って興奮したり涙を流したりすること自体が治療だと思う」とする小倉と,臨床実践や調査・研究から母子の関係性と病理を解明してきた小林による治療論。子どもから成人まで多くの事例をもとに,こころが形作られる原点をめぐる治癒を探る。
周産期のこころのケア[オンデマンド版] ――親と子の出会いとメンタルヘルス
永田雅子著(2,000円+税)ISBN978-4-904536-19-3◆本書は,周産期心理臨床に長年携わってきた臨床心理士によって書かれた,入門の1冊です。
周囲に望まれなかった妊娠,夫婦の不仲,分娩時の異常,長い不妊治療の末の妊娠,早産,死産,障害のある子を産むことなど,親子には,それぞれ固有の物語 があります。NICUや周産期医療まで親子がたどってきた道のりに思いをはせながら,目の前の親子を抱えていくことが「周産期のこころのケア」では一番重 要なことだと著者は言います。
同分野にかかわる心理スタッフだけではなく,助産師,看護師,産科医など必読。