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N:ナラティヴとケア 第4号
特集:心理的支援法としてのナラティヴ・アプローチ

森岡正芳(神戸大学大学院)編

「心理的援助」は,その理論,方法論と実践とも,さまざまな対人援助サービスの根幹となっているものであり,ナラティヴ研究がもっとも広がっている領域の 一つともなっています。いわゆる「ナラティヴ・セラピー」だけではなく,さまざまな広がりがでてきた研究と実践報告の両面から,新しい心理学とナラティヴ の広がりについて多くの論考を集めました。

表紙一新・編集方針*もちょっと変わりました
* 4号より,若干紙面を刷新しました。1号まるごと,特集にしております。

年1回発行(毎年1月)
定価1,800円(+税)、96頁、B5判・並製
ISBN978-4-904536-51-3 C3047
ISSN 1884-6343

本誌の成り立ち,購読方法については,こちらをごらんください。
(江口先生の創刊の辞もあります)

内容見本、ダウンロードできます。


目  次

第4号 目次(予定・敬称略)

特集:ナラティヴ・プラクティス新時代

§1 研究へのヒント
心理的対人援助にナラティヴの視点を活かす聴くことによる創造 ■ (神戸大学大学院)森岡正芳・(近畿大学)山本智子

心理療法のプロセス研究におけるナラティヴ・アプローチの意義──研究者の「私」の表し方,クライエントの視点への近づき方 ■ (大阪大学大学院)野村晴夫

ナラティヴからみた事例研究の積極的意義 ■ (愛知教育大学大学院)廣瀬幸市

§2 実践の広がり
ナラティヴ・セラピー:最近の展開 ■ (神戸松蔭女子学院大学)坂本真佐哉

高橋規子さんの“ナラティヴ”との対話 ■ (長崎純心大学大学院)児島達美

回想法:技法からコミュニケーションの回復へ ■ (日本福祉大学)山口智子

ナラティヴ心理学とイマジネーション ■ (湘南心理カウンセリング研究所)角山富雄

心理療法としての内観――「narrative(語り)」の観点から ■ (奈良女子大学)真栄城輝明

物語としてのTAT ■ (神戸大学大学院)田淵和歌子

§3 ナラティヴと社会的実践
トラウマ治療とナラティヴ ■ (甲南大学文学部)森 茂起

倫理的証人の実践:今私が聞かなかったなら──戦死者との物語 ■ (カルフォルニア州立大学東湾校人文社会学部歴史学科)門池啓史

原爆体験者の語りを聞く ■ (調布市教育相談所)松尾純子

人生の立ち上がりとその支援――時間的展望の視点から ■ (大阪教育大学教育学部)白井利明

ほか


編集後記

い ろいろな集まりで,「ナラティヴとは何か?」と聞かれることが多くなって久しい。『ナラティヴとケア』(第4号)は主に心理 系の執筆者をそろえ,この問いに少しでも答えられるように編集された。ナラティヴ・アプローチは実践即研究である。語り聞き取られたナラティヴには名前を もった人たちが登場する。個別の体験を実践即研究に活かすアプローチで,応用範囲は広い。個性のはっきりしたキャラクターが立ち上がってくるところがおも しろい。もちろん心理士,ワーカー,援助者の側もナラティヴの中にしっかり登場する。今はすでにこの世にはいない人も,あるいはまだ実際にはお目にかかっ ていないが,ぜひ会いたい人とも語り合える場がナラティヴである。人が生きた証を残し伝えることの社会的な意味はますます重みを増している。
いま,幅広くナラティヴ・ネットが形成されつつある。この地道な作業をさらに海外にも発信し,紹介できたらと願うのである。(森岡正芳)