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『ストレスのトリセツ(取扱説明書)』
──自分でできる認知行動療法

中野敬子 著(跡見学園女子大学文学部臨床心理学科教授)

定価1,700円(+税)、160頁、四六版、並製
C3011 ISBN978-4-904536-31-5

ストレス・マネジメントで
イージーモードの人生に切り替えよう

ストレスをケアする方法は数多くあり,心理療法(認知行動療法)のなかでは「ストレス・マネジメント」と呼ばれています。本書『ストレスのトリセツ(取扱説明書)』は,ストレス・マネジメントの入門書です。
認知行動療法に裏づけされた12のレッスンと,10を超えるストレスに関する質問票が掲載され(小社webサイトで自動計算も可能です),自分のストレス の量や,ストレスのタイプを診断。そして,ストレス状況に応じたストレスを減らす12のレッスンをわかりやすく紹介しています。実践をしていけば日々の生活が楽しく実りあるものになることでしょう。

本書に紹介されているストレスチェック質問票は→http://tomishobo.com/test/ques_menu.html

なお,中野先生の本は,『ケース概念化による認知行動療法・技法別ガイド─問題解決療法から認知療法まで』もございます。

本書の詳しい内容


おもな目次

ストレス・チェック:レッスンの前に あなたのストレス度は?

第1部 すぐにできるストレス対処法
レッスン1 ともかくリラックス──リラクセーション
レッスン2 解決できる問題は解決しよう――問題解決法
レッスン3 時間を有効に使おう――タイム・マネジメント

第2部 人間関係をストレスにしない
レッスン4 コミュニケーション上手になる
――ソーシャルスキルトレーニング
レッスン5 相手を変える――強化と刺激統制

第3部 なりたい自分になる
レッスン6 自分を変える――自己強化と刺激統制
レッスン7 まずは人まねから
――モデリングと行動リハーサル

第4部 考え方を変えて楽に生きる
レッスン8 不快なことを考えるのをやめよう――思考停止法
レッスン9 現実的に考えよう――ベックの認知療法
レッスン10 合理的に考えよう――エリスの論理情動行動療法

第5部 良い人間関係はストレス解消にやくだつ
レッスン11 人に支えてもらう――ソーシャル・サポート
レッスン12 思いやりと運命を切り開く考え方――社会的興味


はじめに

この本の用い方と有効なレッスン法

この本は,一人でストレス対処法を実行できるように書かれています。まず,「ストレス・チェック あなたのストレス度は?」を読んでください。スト レス・チェックのセクションは,すべてのレッスンの基本となる内容です。ストレス一般について知ることができるだけでなく,あなた自身のストレス状態を知 ることができます。ストレスの原因となる出来事をどの程度体験しているか,心や体の健康状態はどうか,詳しく自己診断することができます。次には,自己診 断に基づいて,どのレッスンが自分にとって最も有用なものであるかチェック表を用いて,判断することもできます。
レッスン1からレッスン12まで順を追って読む必要はありません。どこから読んでも,そのレッスンで用いるストレス対処法を身に付けることができるように書かれています。
ストレスを強く感じている方は,読むだけでなく,自分に必要なストレス対処法を,何回か練習し,実行してみてください。必ず,効果が現れてきます。面倒くさがりやの方は,誰かと一緒にストレス対処法を試してみてください。
ストレス度自己診断で,ストレスとなる出来事があまりない方,ストレスを感じておらず,心身ともに健康な方も,ストレスとストレス対処の心理学についての 読み物として興味深く読んでいただけるように,いろいろな人のストレス状況を紹介して対処方法を学べるように工夫をしてあります。


終わりに──

ここまで来てもストレス対処を上手にできないあなたへ

これまで,レッスン1からレッスン12まで,さまざまなストレス対処法を練習してきました。リラックスできるようになった方,問題を適切に解決できるよう になった方,時間を有効に使えるようになった方,対人コミュニケーションがスムーズに行えるようになった方,より好きな自分に変わることができた方,現実 的,合理的,適応的考え方ができるようになった方,よりよい人間関係を持つことができるようになった方などおられると思います。
ですが,レッスンを有効に活用できた方たちだけではないと思います。古い習慣を変えて新しい習慣を身に付けることができなかったのは,なぜなのかここで考 えてみます。ただ漠然とレッスンを実行してみるのではなく,このレッスンはどうして自分に必要なのか自問自答してみてください。

・ なぜストレス対処が必要と思ったのでしょうか?
・ どのようなことが問題だったのでしょうか?
・ 時間を割いて実行するほど,自分にとって重要なことなのでしょうか?
・ レッスンを実行することよりも,時間を費やしたいことがあるのでしょうか?
・ レッスンを実行することができない,障害となっていることは何でしょうか?

こ れまで長年にわたって習慣にしてきた行動パターン,生活習慣,問題の解決法,考え方,人との付き合い方を変えるのは容易なことではありません。 レッスンのストレス対処術を実行するのは,面倒だったり,時間がかかったり,苦痛を伴ったりします。これらの理由で,ストレス対処法を実行することを先延 ばしにする理由はたくさんあることでしょう。「上司から言われた仕事を何より優先すべきだ」,「家族のために,あれもこれもしなければならない」,「疲れ きっていて,これ以上何もできない」,「自分のことは後回しにする」などです。このような理由からストレス対処法を実施しないことこそが,今のストレス いっぱいの生活の原因ではないでしょうか。
「仕事が一段落ついて,時間に余裕ができたら,じっくりと対処法を実行してみよう」と思っているとしたら,いつまで経ってもストレス対処法を実行できず, 今のストレスいっぱいの生活を続けることになります。仕事は次から次とやってきます。「会社優先,家事優先,自分は二の次」と考え,精神,身体の健康を害 してからでは遅く,結局は家族や会社に心配をかけることになります。自分を大切にできない人は,周囲の人も大切にできません。ストレス対処術の実行を先延 ばしにしたくなったら,この本を買ってストレス対処法を実行したいと思った自分の状態をもう一度再確認してください。いくつかのレッスンにおけるストレス 対処法が,あなたの問題を軽くし,状況をよくし,精神身体的に健康な生活を送ることに役立つはずです。


著者略歴

中野敬子(なかの・けいこ)
慶應義塾大学文学部心理学科卒業(1971年),サンディエゴ州立大学大学院臨床心理学専攻修士課程修了(1983年),慶応義塾大学大学院心理学専攻博 士課程修了(1987年)。Journal of Clinical Psychology Consulting Editor (編集委員),Psychological Reports Reviewer,Personality and Individual Differences Reviewer など歴任。
慈恵会医科大学精神神経科および日本航空乗員健康管理室の心理職,北海道医療大学大学院臨床福祉・心理学専攻教授を経て,現在,跡見学園女子大学文学部臨床心理学科教授。心理学博士,臨床心理士。