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マイナス思考と上手につきあう 認知療法トレーニング・ブック
セラピスト・マニュアル

竹田伸也著

定価1,800円(+税)、108頁、四六判、並製
C3011 ISBN978-4-904536-43-8

認知療法の知見を生かしたセルフヘルプ本『マイナス思考と上手につきあう 認知療法トレーニング・ブック』(小社刊)を臨床場面で使うためのノウハウをわかりやすくまとめたものが本書「セラピスト・マニュアル」。
うつや不安などに効果のある認知療法が,その効力をあげるために必須なのが「課題」(ホームワーク)です。この課題としてセルフヘルプ本を利用すること で,より確かなケアに結びつけられるよう開発されたのが,このマニュアルです。「明るく,前向き」ではなく,その手前の「何とかしのぐ」ところに焦点を当 てていますので,より広いクライエントに有用なものとなるでしょう。
もちろん,課題だけでなく,臨床実践にかかわる細かいことまで,本マニュアルには記されていますので,認知療法の手引きとしても実用的なものになっています。

姉妹編:『マイナス思考と上手につきあう 認知療法トレーニング・ブック』(セルフヘルプ用の本です)
前 作:『認知行動療法による対人援助スキルアップ・マニュアル

本書の詳しい内容


おもな目次

第1章 認知療法とは
認知療法とは
認知モデル

第2章 認知療法の構造化
治療経過の構造化
セッションの構造化

第3章 認知療法における重要な介入
アセスメント
心理教育
ホームワーク
認知療法におけるコミュニケーション・スキル

第4章 認知療法の進め方
自動思考の把握
認知の歪みの選択
自動思考の修正
行動実験
信念への挑戦
認知療法の終結


はじめに

認知療法に対する社会的な関心は,ますます高まりをみせています。その理由は,ユーザーであるクライ エントにとって利益となるエビデンスが多数蓄積されており,それを提供する治療者にとっても分かりやすく明確な技法であるからです。しかし,わが国では認 知療法を実践できる専門家がまだまだ少ないのが現状です。このたび,私は柔軟な考え方を育むアプローチに焦点をあてて,情報量をできるだけ最小限に抑えた 一般向けのセルフヘルプ本『マイナス思考と上手につきあう 認知療法トレーニング・ブックを 作成しました。物事をつい悪く考えすぎてしまい,そうした状態から抜け出せずにいる人は多いと思います。そのため,セルフヘルプ本では,認知療法をもとに して柔軟な考え方を育むワークを,読者が自分で読み進めながら行い,自助の力を養うことを目的としています。一方で,人々の心の健康を支えるための社会的 な課題として,認知療法を実践できる治療者の養成も求められています。そこで,セルフヘルプ本に述べている認知的アプローチを,治療者が活用できるように するための解説書として,本書を作成することにしました。
本書の中核をしめる“認知療法の進め方”は,セルフヘルプ本の概要と重なります。つまり,認知的アプローチについて治療者向けに述べると本書の展開にな り,一般向けに述べるとセルフヘルプ本のようになります。そのため,本書を読んだあとにセルフヘルプ本をお読みいただくと,認知療法をクライエントに向け てわかりやすく伝えるためのコミュニケーションの紡ぎ方を理解できます。反対に,セルフヘルプ本を読んだあとに本書をお読みいただくと,治療者として認知 的アプローチを展開するコツが理解できます。認知療法における重要な介入に,心理教育があります。心理教育とは,認知療法に関してクライエントの理解を促 す教育的コミュニケーションのことをいい,治療者にはクライエントにわかりやすく伝える技量が求められます。セルフヘルプ本は,クライエントへの心理教育 のための素材として用いることができますが,治療者自身がそれを読むことで,認知療法への理解を育む心理教育を体験することができます。そして,そのよう な心理教育によって,「認知療法をしっかり受けてみたい」と思ったクライエントの願いを叶えるために活用していただける素材が,本書です。
認知療法をよりよく展開していくためには,認知療法の特徴をしっかりと理解し,それを具体的な形としてセッションに託すことが求められます。そこで,本書 ではまず認知療法の特徴を紹介したうえで,それらの特徴を臨床という行為に表すために必要な手立てについて詳しく解説します。本書に述べたことを一通りお さえることができると,認知療法を進めていくうえで基本となる動きを身につけることができるのではないかと考えています。ただし,本書で述べる認知療法の 展開については,多分に私のやり方が反映されています。お読みいただく方が臨床を深めていくなかで,本書で述べたこと以上のよい手立てをみつけることが, きっとあると思います。それこそが,クライエントに応じてアプローチを組み立てていく認知療法の魅力でもあります。
最後に,このような機会を与えていただいた遠見書房の山内俊介様に,心より感謝いたします。セルフヘルプ本を完成させて一息ついていた私に,「これを臨床 家も活用できるように,治療者向けのマニュアルが必要だと思う」と貴重な示唆を与えていただきました。したがって,本書は大急ぎで作成したため,臨床家と しての私の想いを充分に込めた自負はありますが,認知療法の解説本としては舌足らずなところが多々あると思います。認知療法についての学びを深める同志と して,ご寛恕いただけますと幸いです。この本が,一人でも多くの臨床家のお役に立つことを,またその方を通して支援を受けるクライエントの方々のお役に立 つことを,強く願っています。

竹田伸也


著者略歴

竹田伸也(たけだ・しんや)
香川県丸亀市生まれ。鳥取大学大学院医学系研究科医学専攻博士課程修了。
現在,鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学専攻講師。博士(医学)。臨床心理士。専門行動療法士。精神保健福祉士。

主な著書
『誰でもできる脳いきいき教室のすすめ方―地域で楽しめる認知症予防活動』(編著,萌文社,2010年)
『認知症予防への扉』(共著,コープ出版,2007年)
『高齢者のこころのケア』(分担執筆,金剛出版,2006年)など。


「みつめなおし日記」「行動実験ワークシート」のダウンロード

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