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172-9人体の構造と機能及び疾病

公認心理師の基礎と実践㉑
――人体の構造と機能及び疾病

野島一彦・繁桝算男監修
(立命館大学)斎藤清二 著

2,800円(+税) A5判 並製 240頁 C3011 ISBN978-4-86616-071-9

保健医療分野で活動する公認心理師に必須の基礎知識を学ぶ
人体の構造と機能,心理支援が必要な主な疾病をわかりやすく解説!

本書は,第1部「医学総論」,第2部「人体の構造と機能」,第3部「心理的支援が必要な主な疾病」の3部構成となっている。医学の生物学的側面からの知識だけでなく,医学/医療そのものが拠って立つ世界観や価値といった根本的な側面についても学んでほしい。


目 次

第1部 医学総論
第1章 医学と医療
第2章 医学の歴史
第3章 EBMとNBM

第2部 人体の構造と機能
第4章 人体の正常構造と機能―解剖学と生理学
第5章 主要な症候―症候学と診断学
第6章 主要な疾病―病理学と疾病学

第3部 心理的支援が必要な主な疾病
第7章 腫瘍臨床とがんサバイバーシップ
第8章 遺伝性疾患・先天性疾患・遺伝カウンセリング
第9章 難   病
第10章 後天性免疫不全症候群・臓器移植
第11章 認知症・脳血管障害
第12章 糖尿病
第13章 依存症―アルコール・薬物
第14章 循環器疾患
第15章 緩和ケア,エンドオブライフケア,グリーフケア


はじめに
本書は公認心理師教育カリキュラムにおける心理学関連科目の一つである「人体の構造と機能及び疾病」に対応した書籍である。保健医療分野は,公認心理師の活動が想定されている領域のうちでも最も重要な分野の一つである。その意味で「医学/医療」についての広範な知識に心理学徒が触れることの意義は大きい。しかし,心理専門職を目指すものが「医学/医療」を学ぶ意義はこれだけではない。公認心理師法に定められているように,公認心理師とは「心理に関する支援を要する者に対してその専門性を活かした支援をおこなう」ものである。つまり公認心理師とは「苦しむ他者への支援をその第一の義務とする専門職」である。この「苦しむ他者への支援」という基本目標を医学と心理学/臨床心理学は共有している。このような観点から,医学の生物学的側面からの膨大な知識の一部を学ぶだけではなく,医学/医療そのものが拠って立つ世界観や価値といった根本的な側面についても学んでほしいと思う。医学は数千年にわたる連綿とした歴史を有する学問であると同時に,常にその時代の文化や社会との相互作用によって変容を続けている分野でもある。そのような医学のダイナミックな側面にも触れてもらいたいと思う。
本書は,第1部「医学総論」,第2部「人体の構造と機能」,第3部「心理的支援が必要な主な疾病」の3部構成となっている。全体は15章から構成されており,標準的な大学のカリキュラムにおいて使用されることを想定している。また公認心理師国家試験のブループリントの内容にもできる限り対応するように内容が選定されているが,本書は単なる「国家試験対策のための教科書」ではない。心理学とその関連領域の知識を,一生を通じて学び続けることになる心理学徒が,そうでなければあまり触れることのない「医学/医療」についての広範かつ基本的な知識の見取り図を獲得できるような学習機会を提供することが本書の目的なのである。
本書の執筆内容については,医学/心理学をはじめとする複数の領域における先輩,同僚,後輩を含む複数の方々からの暖かい教示と助言をいただいた。特に第8章(遺伝性疾患・先天性疾患・遺伝カウンセリング)については,玉置知子先生(愛仁会高槻病院/兵庫医科大学)から丁寧な御示唆をいただいた。ここに深く感謝申し上げる。
医学/医療についての知識の総体はあまりにも膨大である。その全ての分野に過不足なく目を配り,分かりやすい説明を提供することは,ひとりの人間がなし得ることの限界を超えている。筆者なりに最善を尽くしたつもりであるが,本書の内容の不十分な,あるいは不正確な点についての責任は全て筆者にある。本書が公認心理師をめざす心理学徒の学習のために,さらには心理専門職の生涯を通じての学びのために,少しでも役に立つことがあれば幸いである。

2019年8月10日
斎藤清二


著者略歴
斎藤清二(さいとう・せいじ)
医師/臨床心理士/公認心理師。
1975年新潟大学医学部医学科卒業。1979年富山医科薬科大学医学部第3内科助手。1988年医学博士。1993年英国セントメリー病院医科大学へ留学。1996年富山医科薬科大学第3内科助教授,2002年富山大学保健管理センター長・教授。2015年富山大学名誉教授,立命館大学応用人間科学研究科特別招聘教授。2016年より立命館大学総合心理学部特別招聘教授。

主な著訳書:『臨床心理学原論―サイエンスとアートの融合のために』(単著,北大路書房),『改訂版 医療におけるナラティブとエビデンス』(単著,遠見書房),『関係性の医療学─ナラティブ・ベイスト・メディスン論考』(単著,遠見書房),『事例研究というパラダイム─臨床心理学と医学を結ぶ』(単著,岩崎学術出版社),『はじめての医療面接─コミュニケーション技法とその学び方』(単著,医学書院),『発達障害大学生支援への挑戦─ナラティブアプローチとナレッジマネジメント』(共編著,金剛出版),『ナラティブ・ベイスト・メディスンの実践』(共著,金剛出版),『ナラティブ・メディスンの原理と実践』(共訳,北大路書房),『ドクターズ・ストーリーズ―医学の知の物語的構造』(共訳,新曜社),『ナラティブ・メディスン─物語能力が医療を変える』(共訳,医学書院)ほか


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