N:ナラティヴとケア 第10号 医療人類学――いのちをめぐる冒険

N:ナラティヴとケア 第10号
特集:医療人類学――いのちをめぐる冒険

(東京武蔵野病院)江口重幸 編

年1回発行(毎年1月)
定価1,800円(+税)、84頁、B5判・並製
ISBN978-4-86616-081-8 C3047
ISSN 1884-6343

医療とは,人間が人間を癒すという原始の時代から行われてきた事柄が,いつしか職業化され,科学的に検証がなされ,専門化,細分化したものである。医療人類学とは,そうした現代医療とは違う視点,人類学的なものの見方から,いのちと人間の問題や課題について問うものである。この号では,学識豊かな市井の研究者として名高い,精神科医 江口重幸の編集によって作られた必見の1冊


目 次

江口重幸「病いのリアリティ──民俗学的架橋の試み」

北中淳子「医療人類学のナラティヴ研究──その功罪と,認知症研究における今後の可能性」

堀 有伸「東日本大震災後に原発事故被災地に移住した精神科医の当事者研究」

松澤和正「フーコーのパレーシアとナラティヴの淵へ」

辻内琢也「フクシマの医療人類学──構造的暴力による社会的虐待論」

東畑開人「心理療法家にとっての人類学──もたらされるものと失われるもの」

菅原和孝「南部アフリカ狩猟採集民グイ・ブッシュマンにおける〈病〉と〈治療〉」

吉田尚史「声の小さな人びとの語り──マダガスカルのペスト流行から考える」

井田暁子「沈黙を破る言葉──西アフリカの小児科病棟における対話とケアの可能性」

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