条件反射制御法ワークブック――やめられない行動を断ち切るための治療プログラム【物質使用障害編】

条件反射制御法ワークブック
――やめられない行動を断ち切るための治療プログラム【物質使用障害編】

(医療法人社団ほっとステーション大通公園メンタルクリニック院長) 長谷川直実 著
(独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター薬物依存治療部長兼臨床研究部長) 平井愼二 著

1,200円(+税) B5判並製 86頁 C0047 ISBN978-4-86616-013-9

大丈夫! 条件反射をコントロールして新しい人生へ!

覚醒剤や危険ドラッグ,アルコールなどをやめられなくなる物質使用障害は,物質摂取に向かう条件反射が成立しているため,意思の力だけでは抜けられなくなっています。そこで,欲求の起こらない新しい条件反射を身につけ,物質摂取へ向かう条件反射を徹底的に弱めることで嗜癖を断ち切る治療法が条件反射制御法です。

本書は,デイケアや病棟,外来,刑務所,少年院,保護観察所,回復支援施設などで,物質乱用のメカニズム,症状,問題,離脱のための取り組みなどを学びながら,同時に条件反射制御法のステージを進めていくためのテキストです。


主な目次
第1回 やめられない行動・癖になっている行動について
第2回 なぜやめられなくなるのでしょうか
第3回 物質使用障害について
第4回 やめるための治療・取り組みにはどんなものがあるでしょうか
第5回 条件反射制御法(CRCT)とは
第6回【条件反射制御法をやってみよう】制御刺激設定ステージ
第7回 うつの気分とのつきあい方
第8回 日常を大切に 眼前の一題の「着手」から
第9回 観照:事実をそのまま見つめ味わう
第10回【条件反射制御法をやってみよう】疑似ステージ
第11回【作文】 一番はまっていたころの1日
第12回 あなたにとっての刺激と反射の連鎖
第13回 リラックス法
第14回 人間関係の問題
第15回 怒りについて
第16回【条件反射制御法をやってみよう】想像ステージ
第17回 あなたのまわりにある支えとブレーキ
第18回 クライシス・プラン
第19回 放念:今日1日,今を生きるために
第20回【条件反射制御法をやってみよう】維持ステージ
第21回 ふりかえり


著者略歴

長谷川直実(はせがわ なおみ)
医療法人社団ほっとステーション大通公園メンタルクリニック院長,月形刑務所精神科嘱託医,条件反射制御法学会会長補佐。
1989年,弘前大学医学部専門課程卒業(在学中に矯正医官修学生)。
同年,法務省八王子医療刑務所精神科病棟勤務,東京都立松沢病院研修医(研修期間終了後も医療刑務所と兼務)。
1997年,八王子医療刑務所及び松沢病院を退職。民間病院勤務を経て,1999年からデイケア・クリニックほっとステーション,月形刑務所精神科嘱託医。
主な著書:『精神科デイケア必携マニュアル』(監修,金剛出版,2011年),『条件反射制御法入門―動物的脳をリセットし,嗜癖・問題行動を断つ!』(共著,星和書店,2015)など

平井愼二(ひらい しんじ)
独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター薬物依存治療部長兼臨床研究部長,条件反射制御法学会会長。
1985年,徳島大学医学部卒業。昭和大学病院での研修を経て,1989年に下総精神医療センターに就職し,薬物乱用者に専門的に対応した。1995年からは2年間,ロンドン大学セントジョージ病院嗜癖行動学科へ出張。1999年に薬物乱用対策における取締処分側と援助側の∞連携を構想。この∞連携において援助側職員は,患者による規制薬物乱用を取締職員に通報しないこと,並びに,患者が同意すれば後に取締職員と面接させることで特徴づけられる処遇を展開する。この処遇は一部で実現化し,効果を上げている。2006年に条件反射制御法を開発。2012年に条件反射制御法研究会(学会の前身)を発足させた。
ヒトの行動原理に基づいて,現在の精神科領域の技法を整理し,司法体系のあり方を適正なものにすることを活動の焦点にしている。
主な著書:『条件反射制御法―物質使用障害に治癒をもたらす必須の技法』(遠見書房,2015年),『条件反射制御法入門―動物的脳をリセットし,嗜癖・問題行動を断つ!』(共著,星和書店,2015),訳書に『ステイ・クリーン―たばこ,酒,薬物とあなたの生き方』(共著,パステル書房,1998年)など

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