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京都大学がんプロフェッショナル養成プラン緩和医療医コース
『緩和医療レクチャー――がん患者の症状緩和のために』

平岡真寛・小川 修 監修
横出正之・岸本寛史 編

定価3,800円(+税)、238頁、B5判、並製
C3047 ISBN978-4-904536-12-4

2人に1人が罹り,3人に1人が死亡するがん。
2008年に制定されたがん対策基本法の骨格をなす施策として,「がん拠点病院の制定・整備」と「プロフェッショナル養成プラン」があります。
本書は,この一環として,不足している緩和医療の人材育成を図るために,京都大学で行われたがんプロフェッショナル養成プラン「緩和医療講義」を書籍化したものです。
疼痛コントロールや精神症状,コミュニケーションといった緩和医療における中心的なテーマに加えて,化学療法,放射線療法,リンパ浮腫,地域連携,栄養と輸液などのテーマも取り上げました。緩和医療についての多角的な観点から緩和医療について学べるようになっています。
医師,看護スタッフ,医療ソーシャルワーカー,セラピスト等,多くの緩和医療に関わる人たちの必読書となるものでしょう。

本書の詳しい内容


おもな目次

第1章 緩和医療総論
      岸本寛史

第2章 疼痛・オピオイドの使い方
      岸本寛史・赤澤麻衣子

第?T項 痛みとは?(岸本寛史)
第?U項 オピオイド鎮痛薬の使い方(赤澤麻衣子)
第?V項 疼痛コントロールのコツ(岸本寛史)

第3章 痛みのコントロール2
      古谷秀勝

第4章 精神症状
      林 晶子

第5章 化学療法と緩和――そもそもがん医療とは
      柳原一広

第6章 緩和医療における放射線治療の役割
      光森通英

第7章 リンパ浮腫のケア
      井沢知子

第8章 栄養と輸液
土生康司・永口美晴

第?T項 栄   養(永口美晴)
第?U項 輸   液(土生康司)

第9章 がん性疼痛治療の進歩
      堀 泰祐

第10章 がん患者の退院支援
      宇都宮宏子

第11章 コミュニケーション
      成田慶一

第12章 消化器症状の緩和
      吉岡 亮

第13章 在宅ホスピス
      渡辺 剛


監修の言葉

2人に1人が罹り,3人に1人が死亡するがんはまさしく国民病である。がん患者ならびに支援団体の声が大きな力となって2008年にがん対策基本法が施行されるに及び,やっと国を挙げてがんに向き合う体制ができた。
がん対策基本法の骨格をなす施策として,厚生労働省が進めるがん拠点病院の制定・整備と文部科学省が進めるがんプロフェッショナル養成プランがある。前者 は,がん医療の体制整備が主たるものであり,後者はがん拠点病院を中核にそのがん医療体制を正しく機能させる人材育成を図るものである。すなわち,両者が 連携して日本のがん対策は大きく前進すると考えられる。
がんのプロフェッショナル育成プランは2007年に募集され,18件のプランが採用された。京都大学を申請校に,三重大学,滋賀医科大学,大阪医科大学の4大学が連携して採択された「高度がん医療を先導する人材養成拠点の形成」もそれの一つである。
本プランで特に不足しており人材養成が急がれているのが緩和医療医であり,我々のプランでも緩和医療医の育成および緩和医療に関心を有する医師,医療従事者への教育には大いに力を注いでいるところである。
本書は,緩和医療コースを主導する横出正之,岸本寛史両先生が本プランで実施した緩和医療の講義を書籍としてまとめたものである。京大病院がんセンターの 発足と共に設立され,がんプロの支援によってさらに発展したがんサポートチーム(緩和ケアチーム)のメンバーが執筆の多くを担当している。知識だけでな く,臨床の実践の中で遭遇する課題,対処法についても極めて有用な情報が満載されている所以である。
本書が緩和医療を職とする若手の医師,医療従事者,緩和医療を目指す医師,医療従事者に広く読まれて,日本における緩和医療の発展に大きく寄与することを希望して監修の言葉としたい。

京都大学がんプロフェッショナル養成プラン
平岡真寛


編者まえがき

本 書は京都大学で行われたがんプロフェッショナル養成プラン「緩和医療講義」を書籍化したものである。本来,本講義は同プランで緩和医療講義の履修 登録をした大学院生向けのものであるが,京大病院のスタッフにもオープンにして緩和医療への関心を促した。諸般の事情で収載できなかったテーマも多々ある が,疼痛コントロールや精神症状,コミュニケーションといった緩和医療における中心的なテーマに加えて,化学療法,放射線療法,リンパ浮腫,地域連携,栄 養と輸液などのテーマも取り上げている。緩和医療についての網羅的な講義ではないが,多角的な観点から緩和医療について考える糸口になれば幸いである。
京都大学がんサポートチーム(緩和医ケアチーム)は,2007年11月より稼動を始めたが,各診療科の理解も得て,2008年は326件,2009年は 382件の新規依頼があり,順調に稼動を始めている。特に京都大学では高度先進医療の推進という役割の中で,がんの終末期のみならずがん治療の早い時期か ら緩和医療を進めることが必要かつ求められているということもあり,化学療法や放射線治療を大切なテーマの一つとして取り上げたことが本講義の大きな特徴 である。
緩和医療は均てん化という国の方針もあり,広く医療現場にも浸透しつつあるが,実際に診療を行う上では,一人ひとりの患者さんの話を丁寧に聞いて,それを 踏まえた上で方針を検討することが重要であると思われる。われわれのチームは日々の診療の中でその重要性をしばしば感じてきた。本講義はそのような日々の 実践を踏まえた上で展開されており,行間にその思いを汲み取っていただければと思う。

京都大学がんプロフェッショナル養成プラン
緩和医療医コース
横出正之・岸本寛史


監修者・編者・執筆者一覧

監修者
平岡 真寛(ひらおか・まさひろ)京都大学医学研究科放射線腫瘍学・画像応用治療学・教授
小川  修(おがわ・おさむ)京都大学医学研究科泌尿器科学・教授

編 者
横出 正之(よこで・まさゆき)京都大学医学部附属病院地域ネットワーク医療部・教授
岸本 寛史(きしもと・のりふみ)京都大学医学部附属病院地域ネットワーク医療部・准教授

執筆者
岸本 寛史(同上)
赤澤麻衣子(京都大学医学部附属病院薬剤部)
古谷 秀勝(京都大学医学部附属病院麻酔科)
林  晶子(京都大学大学院医学研究科集学的がん診療学講座)
柳原 一広(京都大学医学部附属病院外来化学療法部)
光森 通英(京都大学医学部附属病院放射線治療科)
井沢 知子(京都大学医学部附属病院看護部がん看護専門看護師)
土生 康司(京都大学医学部附属病院薬剤部)
永口 美晴(京都大学医学部附属病院疾患栄養治療部)
堀  泰祐(滋賀県立成人病センター)
宇都宮宏子(京都大学医学部附属病院地域ネットワーク医療部退院調整看護師)
成田 慶一(京都大学医学部附属病院探索医療センター)
吉岡  亮(三菱京都病院腫瘍内科)
渡辺  剛(日本バプテスト病院)