場面緘黙の子どものアセスメントと支援――心理師・教師・保護者のためのガイドブック

場面緘黙の子どものアセスメントと支援
――心理師・教師・保護者のためのガイドブック

エイミー・コトルバ 著
丹 明彦 監訳 
青柳宏亮・宮本奈緒子・小暮詩織 訳

定価2,800円(+税) A5判 216頁 並製
ISBN978-4-86616-082-5 C3011
2019年3月発行

アメリカで最も売れている緘黙支援ガイドブックの待望の翻訳!

本書では,場面緘黙を確実に治療できる方法をお伝えするだけではなく,皆さんが支援の場で実際に利用できるツールもたくさん掲載してあります。支援方法を知りたいと思っている学校や専門家,そして保護者たちにとってきっと役立つことでしょう。

この本は,場面緘黙に対するアメリカで1番の心理療法家による場面緘黙の子どもたちへのケアとアセスメントのための一冊です。

場面緘黙は二次障害にもつながりやすい大変困難な障害ですが,家ではふつうに話せたり,ただのおとなしい子と見逃されたり,コミュニケーションは取れるからと重く見られなかったりするため,専門家への相談につながりにく現実があります。また専門家も有効な治療法が多くなく,あっても古い療法が中心でした。

そうした中,著者コトルバ博士は,場面緘黙を確実に治療できる支援方法を開発しました。行動療法を中心に据えながら,親子相互交流療法,動機づけ面接法,マインドフルネストレーニングなども導入するもので,今までに多くの子どもたちを救ってきました。

本書にはそのノウハウが惜しみなく描かれており,心理支援職だけでなく,学校の教職員,スクールカウンセラー,子どもの教育相談などを行っているカウンセラー,そして保護者,家族のためにもなる最良の本です。


目 次
第1章 場面緘黙の基本的理解

第2章 場面緘黙を維持させている要因とその影響

第3章 場面緘黙のアセスメント

第4章 場面緘黙児の治療プロセス

第5章 治療チームメンバーが行うブレイブワークの実際

第6章 子どもの対応に困ったときの対処方法

第7章 学校における介入──特別支援教育としての場面緘黙児支援

第8章 子どもの自信を育むためのさまざまなアプローチ


著者紹介
エイミー・コトルバ Aimee Kotrba Ph.D
場面緘黙と社会不安のアセスメントと治療を専門とする臨床心理学博士。アメリカ合衆国ミシガン州ブライトンにおいて、場面緘黙やその他の不安障害をもつ子どもに特化した効果的な治療を行うクリニックであるThriving Minds Behavioral Clinicを運営しながら、心理師の養成も行っている。現在、Selective Mutism Group(SMG)の理事長であり、地元の場面緘黙児の保護者支援グループを主宰しながら専門家としても参加している。保護者、専門家、学校関係者向けの場面緘黙の理解と治療に関して、地元、アメリカ国内に留まらず、国際的なワークショップなどからも多くの依頼を受ける講演者として全国的に知られている

丹 明彦(たん・あきひこ)
目白大学人間学部心理カウンセリング学科・大学院心理学研究科・准教授。東京学芸大学教育学部障害児教育学科卒業・東京学芸大学大学院教育学研究科修了。臨床心理士。ほっとカウンセリングサポート代表

青柳宏亮(あおやぎ・こうすけ)
横須賀市児童相談所・児童心理司。文教大学人間学部臨床心理学科卒業・目白大学大学院心理学研究科臨床心理学専攻修了、同大学院博士後期課程。臨床心理士

宮本奈緒子(みやもと・なおこ)
相模原市立青少年相談センター・青少年教育カウンセラー。昭和女子大学文学部英米文学科卒業・目白大学大学院心理学研究科臨床心理学専攻修了。臨床心理士

小暮詩織(こぐれ・しおり)
社会福祉法人埼玉県社会福祉事業団児童養護施設いわつき心理療法士。津田塾大学学芸学部英文学科卒業・目白大学大学院心理学研究科臨床心理学専攻修了。臨床心理士

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