竹田式三色組合せテスト(検査キット1式)

竹田式三色組合せテスト(検査キット1式)

鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座教授) 竹田伸也
(鳥取生協病院心療科部長)田治米佳世 著

3,000円(+税)  購入はこちら→https://tomishobo.stores.jp/items/6200da0de859267d42a0c0f8

竹田式三色組合せテストは,木製ピースとボードをつかった簡単な認知症スクリーニング検査です。


開発は,竹田伸也先生(鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座教授),田治米佳世先生(鳥取生協病院心療科部長)です。

竹田式三色組合せテストは,

・簡易である(1分以内で実施できる)
・認容性があり、被検者に受け入れやすい
・実施も評価もとっても簡単
・教育、文化、言語などの影響を受けにくい
・感度・特異度が高く、信頼性と妥当性に優れている
 →病初期のアルツハイマー病の高い疾患検出力
 →aMCIからADへの移行予測の可能性

本セットには,テストで使用する各種ツールと,簡易説明ボード,使用の手引きが入っています。

本ツールは,医療職および対人援助職,それらを目指す学生にのみ販売しています。
購入にあたっては,下記で使用の確認を行って,
https://forms.gle/62MtEoforbqPqavx6
使用条件について確認をいただいた方にのみ,販売をさせていただいております。

医療職および対人援助職の方,もしくはそれらを目指す学生で,この竹田式三色組合せテストをよりくわしく知りたい方は,下記サイトで無料の研修動画を視聴できます。こちらも専門家以外の視聴は出来ませんので,下記でご登録の後,ご視聴ください。
https://forms.gle/mezGvey1S5ga345c7

 


はじめに


私は,大学院を修了した後に勤務した鳥取生協病院で,本検査の共同開発者である田治米佳世医師とともに「軽いもの忘れ外来」を立ち上げ,認知症医療に力を注ぐことになった。当時,外来で患者の認知症スクリーニングを行う際,多くの医療機関で使われていたメジャーな神経心理検査を利用していた。しかし,こうした検査を用いる一方で,私はずっとあることが心に引っかかっていた。それは,検査によって患者の心が傷ついてしまうことである。認知症スクリーニングに用いられる検査の中には,被検者を不快にするものも少なくない。なんとか傷を浅くするよう努めながら検査をし終えても,必ずしも早期発見につながらないケースも多々あった。被検者が不快な思いをせず,認知症の早期発見につながり,医療や介護の仕事をする人なら誰でも簡単にできる廉価な検査を作りたい。そう思って,仲間と一緒に開発したのが,この『竹田式三色組合せテスト』である。
本検査は,2004年に『老年精神医学雑誌』に論文が掲載されたのを最初に,3度にわたり文部科学省科学研究費補助金(若手研究 (B) 21730550;若手研究 (B) 23730656;基盤研究 (C) 26380928)による助成を受け,今日まで研究が重ねられてきた。2011年には,日本医療福祉生活協同組合連合会の協力を得て製品化を果たした。そして,このたび新たな研究成果を踏まえ,『竹田式三色組合せテスト─アルツハイマー病スクリーニングテスト─』として再び世に出すこととなった。
本検査は,認知症のなかで最も多いアルツハイマー病のスクリーニングを目的に開発された。進行したアルツハイマー病のスクリーニングはもちろん,アルツハイマー病の早期発見にも有効な検査である。認知症のスクリーニングを行うには,通常複数の検査項目を組み合わせたバッテリーから構成される検査を使用し,検査者にも一定の専門性が要求される。本検査は,アルツハイマー病の病初期に認めやすい認知機能障害だけをターゲットとした検査内容とすることによって,簡便で短時間に実施できる検査が実現した。ごく軽度のアルツハイマー病の検出力も高く,被検者の拒否や抵抗を招かない忍容性の高さも備えている。本検査は,教育水準や文化差,あるいは用いる言語の影響はほとんど受けない。そのため,バングラデシュでスクリーニングテストとしての有用性が検討され,利用が開始された(文献12を参照)。今後認知症罹患者の増加が見込まれている発展途上国での利用も期待されている。
本検査を再び世に出すにあたり,尽力していただいた遠見書房の山内俊介社長に,心を込めて深くお礼を申し上げたい。本検査が,地域の医療や介護および検診場面で,認知症のスクリーニングテストとして広く活用され,一人でも多くの認知症患者の早期発見および適切なケアに貢献することを,開発者の一人として強く願っている。

2022年1月
竹田 伸也

 

 

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