N:ナラティヴとケア 

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  ◆ひととひととのかかわりと臨床・研究を考えるジャーナル◆

◆本誌は、「ナラティヴ」という言葉をキーワードに広がる臨床実践(ケア)と実践研究の世界を切り取る、そんな雑誌を目指しています。
医療,看護,福祉,心理,社会学,人類学など多くの実践家,研究者を架橋するテーマである「ナラティヴ」と「ケア」を,見つめ,考えていく雑誌です。
ナラティヴとエヴィデンスとは両輪であり、そこにケアの本質があると思います。
ひととひととのかかわりと、臨床と研究を考えていく、興味深い論文やエッセイが満載です。

年1回発行(毎年1月)
定価1,800円(+税)、100頁、B5判・並製
ISSN 1884-6343


本書の詳しい内容

本誌は、特集と連載の2つからなります。
各特集については,各号のページをごらんください(下記でリンクに飛びます)。

第1号 ナラティヴ・ベイスト・メディスンの展開(齋藤清二編)
第2号 カルテを書く――医師にとっての「究極」のナラティヴ(古屋 聡編)
第3号 ナラティヴ・プラクティス新時代(江口重幸・野村直樹編)
第4号 心理的支援法としてのナラティヴ・アプローチ(森岡正芳編)
第5号 ナラティヴ・オンコロジー──緩和ケアの実践のために(小森康永・岸本寛史編)

第6号 ナラティヴの臨床社会学(野口裕二編)

以下、じっくりと内容の濃い特集を作っていくつもりです。

内容見本、ダウンロードできます。


創刊に当たって

ナラティヴの宇宙へ

20世紀になって多くの人間科学の研究者が言語に関心をよせた。さらに21世紀も近くなると,言語の実際のやりとり,つまり「語り」に大きな関心が払われ るようになった。今からおよそ500年ほど前,教会で働き医療にもたずさわっていたコペルニクスは数枚の原稿を書いて友人たちに送ったといわれている。 『コメンタルリオス』と呼ばれるそのメモには,彼がのちにその名を残す地動説の骨格が記されていた。言語や語りへの注目は,コペルニクスの時代のマクロな 宇宙(ユニバース)へと向かう関心とは逆のベクトルをもつが,ミクロな日常的細部への注目のみにとどまらぬ,ひとつの大きな視点の「転回」を標すもので あった。
われわれは時に,話し言葉も文字もよく知らない異国を訪れることがある。そこで発見するのは,その地に暮らす人びとが,何をあれほど楽しげに,時には熱を おびて語り合っているのだろうか,という事実だ。彼らは何を伝えあい,何を共有しようとしているのか。さらに,彼の地の言語の,文法や慣用句や修辞のなか に少しずつ踏み込んでいくと,そこには複雑に織り込まれた「何か」があることを発見して,驚きは倍加するのである。単なる言葉のやりとりに見えたものが, それを超えた「何か」,それはその人々に先立って存在し,その人々を空気のように覆い,さらにはその人々の後まで存在し続けるものである。そして私たちも 同様な言葉や語りの海に棲息していたことに思い至るのである。
人が生きていくうえで避けられないテーマであり,個人の存在論的問いにもつながる生・老・病・死。あるいは苦境や回復,喜びや悲しみ,出来事や歴史。これ らも言葉や語りによって媒介される。とりわけ医療や介護やケアや心理療法は,次々と開発され紹介される新たな技法やテクノロジーの基底部分でこうした昔な がらの単純な相互交渉が作動してはじめて成立しているのである。
語りの開拓者ジャネにならって,一方にふるまいすなわち身体的行為があり,もう一方に言葉があると仮定しよう。そのふるまいにわれわれは言葉を与え,自分 や他者に説明し,伝え,記憶しようとする。言葉はふるまい全体から見ると部分的なものに見える。しかしわれわれは言葉のなかに産み落とされ,その中で考 え,ふるまうことを身につける。そして重要なことだが,その言葉が喚起する「何か」によってふるまい自体の変容につながる大きな影響を受ける。語りとはこ うしたジグザグとした運動そのもののようにみえる。
この雑誌の「N」とは,語りnarrativeに焦点を当て探究する者同士のための合言葉であろう。本書は,言葉のやりとり,語り‐耳を傾けるという行 為,そこで伝えられるさまざまな感情,「ものごとの背後に深く隠された何かがあるにちがいないという印象」(アインシュタイン),それらの探索と深化へと 向けられた誘いの書なのである。

江口重幸(東京武蔵野病院)


本誌のキーワード

ナラティヴ・ベイスト・メディスン   事例研究   患者-治療者関係
物語論   傾聴   質的研究
グレゴリー・ベイトソン   ナラティヴ・セラピー   多声性
一例研究   診療面接   コミュニケーション
慢性疾患   看護   精神医学
プロセス研究   インタビュー   一期一会
エヴィデンス・ベイスト・メディスン   フィールドワーク   抑うつ
医療人類学   看護   患者学
多文化   わたし-それ/わたし-あなた   対人援助職
失敗学   解決志向・問題志向   多義性
語り   医療教育   ロールプレイ
死   臨床医学   ケア
テーラーメイド・メディスン   癒し   いま-ここ
ナラティヴとケア   心理学   構成主義的医学
終末医療   グランデッドセオリー・アプローチ   カルテ
地域医療   治療者の感性   問題患者
慢性疾患   心理化   心身医学
カウンセリング   共感的理解   こころの病
チーム医療   ムンテラ   治療者の勘
薬物   障害   緩和ケア
歩きながら考える   エスノグラフィー   エピソード記述
編集・レイアウト   虫退治   リフレクション・チーム
臨床科学   失敗学   糖尿病
プロセス研究   メタアナリシス   アウトリーチ活動
アナログ研究……


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〈書店様〉
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