対象関係論の源流――フェアベーン主要論文集
W. R. D. Fairbairn著、相田信男監修、栗原和彦編訳(5,000円+税)ISBN978-4-86616-031-3◆「対象関係論」という言葉を初めて用い,フロイト以後の精神分析学の理論的な整備と発展に大きく寄与した独創的な臨床家フェアベーンの主要論文集。
フェアベーンは,フロイトやクラインの主張に対して,「リビドーは一義的に快楽を求めているのではなく対象を求めている」「こころの基本的なポジションは常にスキゾイド的なポジションである」と主張した。
臨床経験に根ざした独自の視点から,より治療的・臨床的な道具としての精神分析を目指した孤高の精神分析家の思索を辿る。