教師・SCのための 学校で役立つ保護者面接のコツ ――「話力」をいかした指導・相談・カウンセリング

ブックレット:子どもの心と学校臨床(3)
教師・SCのための 学校で役立つ保護者面接のコツ
――「話力」をいかした指導・相談・カウンセリング

(スクールカウンセラー・話力総合研究所) 田村 聡 著

1,600円(+税) A5判 並製 140頁 C3011 ISBN978-4-86616-109-9

学校の先生の悩みの種の一つが保護者への対応。話を上手に聴けない,提案を拒否される,クレームがつらい,会うことすらできないなど,保護者との対応に苦心している方も多いでしょう。
本書は,学校などで多くのカウンセリグやコンサルテーション,アドバイスを行ってきた著者が,臨床心理学とコミュニケーションの知見をいかした保護者面接のコツを紹介するものです。保護者対応に悩む教師とスクールカウンセラーにおすすめの一冊。


主な目次

第1章 面接が始まるまで―スクールカウンセラーの視点から
第2章 話を聴くことは重労働である
第3章 正確にわかりやすく伝えるための表現方法
第4章 保護者面接のコツ
第5章 医療機関につなぐときのポイント―抵抗感をやわらげるために
第6章 保護者を面接につなげるために―つながりにくいときに,どのように工夫するか
第7章 中断した面接への対応について
第8章 難しいケースへの対応


著者略歴
田村 聡(たむら・さとる)
一般社団法人話力総合研究所理事
公認心理師,臨床心理士
日本産業カウンセラー協会シニア産業カウンセラー
日本カウンセリング学会認定カウンセラー
1963年,東京都出身。目白大学大学院心理学研究科臨床心理学専攻修了。
地方公務員として10年間勤務した後,カウンセラーに転職する。
現在の仕事は,公立相談センターにおける教育相談,小・中学校相談室のカウンセラー,大学での学生相談など。
また,1986年から話力(話す力・聴く力)の研究に入り,1993年に話力総合研究所所員となる。現在は話力普及のための講義,講演,実習指導も行っている。
著書:『ちょっといい話の素』(共著,PHP研究所)


まえがき

本書は学校の教職員の方々を主な対象として書いたものです。学校において,先生方は保護者との面談の場があります。そのときに「どのように対応したらよいでしょうか?」というご相談をお受けすることがよくあります。それだけ保護者への対応には神経を使われているということなのでしょう。そのようなご相談について,カウンセラーの視点から提案できることもあります。それらをまとめたものが本書です。また,スクールカウンセラーの職に就かれて日の浅い方々,これから心理職を目指す皆さまにもお役に立てる内容であると思っています。
カウンセリングの基本は,相談にいらした方(クライエント)のお話をじっくりと聴くことです。カウンセラーに聴く力が問われるのはいうまでもありません。それと同時に,話す力を高めることの重要性を私は日々感じています。カウンセラーが発することばは,クライエントの方々に大きな影響を及ぼします。それだけに,カウンセラーはことばをどのように選び,どのように伝えていくのかを常に考えることが大切です。そしてカウンセラーのことばには,カウンセラー自身の歩んできた人生がさまざまな形で反映されています。
私は大学卒業後,10年間の公務員生活を経てカウンセラーになりました。32歳の時です。ストレートにカウンセラーになったのではなく,回り道をしました。その後,40歳で大学院に入り,臨床心理学を学ぶ社会人学生として2年間の大学院生活を送りました。大学院での学びがきっかけとなり,教育分野を主なフィールドにしようと決意しました。カウンセリングの仕事をしていて感じるのは,これまでの人生経験が全て生きてくるということです。無駄な経験は何ひとつないとも言えます。
また,私は20代の頃から話力(話す力・聴く力)を高めるための学びを続けています。あがり症を治したいという思いから,23歳の時に話力総合研究所(当時:話力研究所)の門をたたき,永崎一則所長から話力の指導を受ける機会に恵まれました。そして,学校および教育相談機関にてカウンセリングの依頼を受ける中で,学んだことを生かす努力を日々重ねています。実践の中で,難しいと感じることがよくあります。それらを一度整理して,ポイントをまとめてみたいと考えていました。数年かけて,ようやく形にすることができ,自分自身の仕事をふり返るきっかけにもなりました。
本書には,ごく当たり前と思われることもあえて書いてあります。基本をおろそかにすると面接が成り立たなくなる場面もあるからです。常に基本に立ち返り,自らのカウンセリングを見直すように心がけたいものです。また,本書には随所にコラムが入っています。その中で,私自身が悩んだ体験もお伝えしています。著者のバックグラウンドとしてお読みいただければ幸いです。
最後になりましたが,出版の機会を与えてくださった遠見書房の山内俊介さん,駒形大介さんには大変お世話になりました。誠にありがとうございます。厚くお礼申しあげます。原稿をまとめるにあたり,先述した永崎一則先生,一般社団法人話力総合研究所の秋田義一理事長から貴重なご助言をいただきました。深く感謝いたします。
本書が学校での保護者面接に少しでもお役に立てばと心から願っています。

令和2年7月
田村 聡

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